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New York Psychologist's Life

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瀬戸内寂聴さんに会う

毎週水曜日と木曜日は、コロンビア大学の東アジア言語文化学部(Department of East Asian Languages and Cultures)の日本語学科でTeaching Associateとして活動している。日本語学科のあるKent Hallの建物の中には、ドナルド・キーンの日本文化研究所もある。コロンビア大学の日本語学科は、アメリカの大学の中でもレベルが高いということで有名だそうだ。

昨年の年末に、同じ寮に住む先輩の誘いをうけてTAの試験と面接をうけ、今学期から週5時間働き始めた。主な仕事は、Language Laboratoryの授業でヘッドフォンを聴きながらアメリカ人の生徒の発音を直したり、宿題やテストの採点をすることである。日本語を言語として客観的に見ることが出来るので、日々新たな発見があって面白い。詳しくは、今後少しずつ紹介していきたいと思う。
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写真:Language LaboratoryのあるLewisohn Hall。英語や中国語など他の言語の授業もここで行われている。

Language Labの授業を終えて、Kent Hallに戻って採点作業をしていたところ、瀬戸内寂聴さんがKent Hallにいらっしゃるという情報が入った。

寂聴さんは、明日、コロンビア大学のLow Memorial Libraryで源氏物語について講演をされる予定だが、今日は学部内で記者会見が行われるということだ。記者会見の前に、学部のラウンジで少人数でお話を伺うことができた。以下は、寂聴さんの印象的な一言である。

「私は70歳になってから源氏物語の研究を始めました。私は、とにかくやってみたいと思ったときはどんどん挑戦します。人間には無限の可能性があって、あなたたちにも表には出てきていないけれど、まだ沢山の才能が眠っているんです。それを引き出していくことが、生きがいというものではないでしょうか。」

寂聴さんは1922年生まれなので今年、83歳を迎えることになる。しかし非常にパワーがある方で、近くにいるだけで圧倒されてしまった。人の精神力・活力は、鍛え続ければ年を経るごとに増幅していくということかもしれない。
by hicello | 2005-03-23 23:39 | 未分類
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